一昔前までは二つの異なる上限を定める出資法と利息制限法により、金利の上限が曖昧となっていました。29.2％まで上限として良いとするものと、最大でも20.0％を上限とする異なる法律によるもので、間をとった20.0％超29.2％以下の金利がグレーゾーン金利と呼ばれていた部分となります。
本来、金利は借り入れ金額が10万円までなら20.0％、100万円までなら18.0％、100万円を超える場合には15.0％が金利の上限となります。当然、超える金利については支払う必要が無いため、過去に払ってしまった上限を超える金利からの利息分を、過払い請求として返してもらっているのです。
金利が明確になった現在では過払い金といったものは発生しませんが、上限金利をしっかりと知っておくことで、借り入れ先も安全に選べるようになります。
20.0％の出資法で定める金利を超える貸付は、現在では刑事罰の対象となります。10万円以下の借り入れで貸付条件で上限金利が20.0％となっている消費者金融などであれば、少額利用で20.0％の金利となる場合もありますが、正規の貸金業者から借りているのであれば、超えることはまずありません。
逆に、違法となる貸付を行う闇金融などは、平気で出資法で定める上限金利を超えてきます。そもそもお金を貸す際に金利を明確にパーセンテージでは示さず、利息の金額や完済金だけを伝えるケースが多いです。
怪しいと感じた場合には利率を聞き、実際に一致がするかを計算をして確認をしてください。出資法を超える金利での貸付を行っているとすれば、それは闇金融である可能性が非常に高いです。
違法性のある貸付の判断だけでなく、上限金利を見ておくとどの程度の融資枠となるのか、どういった貸付を行うのかの簡単な目安も見えてきます。
上限金利が18.0％となっている消費者金融なら、10万円～20万円程度でも初回の契約で利用が出来る可能性がありますが、上限金利が20.0％となっている場合には、10万円未満の限度額となる場合もあります。
5万円の限度額で20.0％の金利を設定するなどの貸し方となり、5万円必要であれば問題はないかもしれませんが、単純に金利が高くなってしまうため、出来ることなら高くても18.0％の金利で借りられる消費者金融を選ぶべきです。
金利の上限を見ておくと様々な面で役に立ちますので、借り入れ先を選ぶ際には、まずは金利を確認、特に上限金利には注目をしておくようにしましょう。